ギリシャ神話の闘神アレスの子供とは?恋と戦闘に関わる子供たち
ギリシャ神話に登場する闘神アレスは、ゼウスとヘラから生まれた長男で、荒々しい戦争と戦闘の神です。オリュンポス12神の一員でありながら、アレスは理由なく破壊を繰り返すことから皆から嫌われ者の神だったようです。そんなアレスが心を寄せていたのがアプロディテでした。
アレスとアプロディテの子供たち
アプロディテは、美と愛の女神で、いくつかのギリシャ神話で有名な子供たちが生まれています。
フォボス(恐怖の神)
フォボスは、戦場の戦士たちに恐怖を植え付ける恐れの神です。ヘラクレスの盾に描かれている口を開けている顔は彼です。
ディモス(混乱の神)
ディモスもまたアレスとアプロディテの子供で、恐怖と混乱の神です。双子のフォボスと同じく、戦争の混乱をもたらす存在でした。
ハルモニア(呪われた女性)
ハルモニアは、呪いによって蛇になってしまった夫のカドモスと共に蛇となってしまった女性です。アテナとヘパイストスに呪いの媚薬を浸した衣を着たため、子孫代々呪われたそうです。
エロス(愛の神)
エロスは、一般的にはギリシャ神話最初の神カオスだと言われていますが、アプロディテの従者として常に一緒にいるため、原初神と同姓同名のアレスとアプロディテの子供ではないかと言われています。
アンテロス(愛の反応の神)
アンテロスは、金の棍棒か鉛の矢を持っている愛の反応の神です。彼の武器に当ると愛が成就するといいます。エロスのキューピットの矢に似ている。
アレスとオトレレの子供たち
オトレレは、アマゾネス族の女王でアレスとの間に3人の女王を生んでいます。
ペンテシレイア(アマゾネス族の女王)
ペンテシレイアは、ヒッポリュテの姉で、トロイア戦争に参加した女王です。トロイア戦争でアキレウスに殺されてしまった。
ヒッポリュテ(アマゾネス族の女王)
ヒッポリュテは、ペンテシレイアの妹で、トロイア戦争に参加した女王です。12の難行で、ヘラクレスにアレスの魔法の帯を奪われてしまった。
アンティオペ(アマゾネス族の女王)
アンティオペは、英雄テセウスに連れ去られたアマゾネス族の女王です。テセウスが他の女性と結婚したため、憎んだ彼女は彼を殺そうとしたが逆に殺されてしまった。
アレスとエンヨから生まれた子供
エンヨは、ヘラクレスの盾に暴力的な感じで描かれていたといわれているアレスと同じ戦争を司る女神です。彼女との間に息子が生まれています。
エンヤリオス(戦争の神)
エンヤリオスは、アレス本人の別名なのかは不明です。
アレスとクリュセから生まれた子供
クリュセは、コリントスの王シシュポスの子のハルモスの娘で彼女との間に息子が生まれています。
プレギュアス(ラピテース族またはオルコメノスの王)
テッサリアー地方のラピテース族の王か、ボイオーティア地方のオルコメノスの王になった人物です。
アレスとステロピまたはハルピンナから生まれた子供
ステロピは、アトラスのプレイアデス6人の姉妹の一人です。ハルピンナは、アソポス川の神アソポスとソティリスの娘です。
オイノマオス(エリス地方のピサの王)
オイノマウスは、アレスとステロピまたはハルピンナの息子であるエリス地方のピサの王になった人物です。
その他のアレスの子供
トラクス(トラキア人の指導者)
トラクスは、トラキア人の神話上の指導者だった人物です。母親は不明です。
アレスの子供たちのまとめ
アレスの子供たちは、彼の戦争と闘争、そしてアプロディテの愛と美を司る子供たちが多い気がします。彼の破壊的な行いはゼウスですら手を焼いていたため、もし彼の子供でなかったら通常なら消されていたでしょう。
彼が戦うときには、息子のフォボスとディモス、妹分だったエリスとエニュオも常に一緒に行動していたようですが、ヘラクレスとの戦闘でアレスは命を落としています。